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『腎(じん)』の力を強くする 不妊と漢方

「私、腎の力をつける漢方薬が飲みたいんです」

先日、お客様がおっしゃったお言葉。
お子さまをご希望され、不妊治療をお受けになっております。

その日は、オレンジページから出ている『妊娠力が気になる人の漢方的養生ブック』をお持ちになられておりましたが、漢方に興味があり、いろいろな雑誌の漢方特集を精読されておられるそうです。

 「自分なりに、(ご自分の)体質を考えて、あと、毎日自分の舌も見ているのですが、『陰虚』で『血虚』、それに『お血』傾向だと思うのですがどうでしょうか?」

 相談

 症状をお聞きしたり、舌を拝見すると

確かに、

陰虚(いんきょ)【からだの潤いの不足】

血虚(けっきょ)【血の不足】

お血(おけつ)【血の流れの滞り】

など感じられます。
ご自分のからだの事とはいえ、感心しました。

 更に、ご自分で研究されて、ご自分に合うと思う漢方が、

陰虚(いんきょ)【からだの潤いの不足】に対して、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

血虚(けっきょ)【血の不足】婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)

お血(おけつ)【血の流れの滞り】冠元顆粒(かんげんかりゅう)

 ↑ 凄く良い選択だと思いますし、

「私、腎の力をつける漢方薬が飲みたいんです」

 腎の力をつける漢方薬の代表処方が、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)ですから、

ホント、大したものですね。

あんまりお客様に勉強されると、私の立場が・・・・

 『腎』の漢方的はたらきとは?

漢方医学で『五臓』の『腎』

発育、ホルモンの分泌などの働きを司る臓器と考えられています。
「腎」の力は年齢とともに弱くなり、睡眠不足、冷え、喫煙などの生活習慣も「腎」にダメージを与えます

腎の力が弱くなる事を漢方では『腎虚(じんきょ)』と呼び、

腎虚は

体の冷え、腰痛、頻尿などの症状が多く、
さらに、卵の質、着床、妊娠継続に影響が出るなど妊娠力低下の大きな原因となります。

 腎の力をつける漢方薬とは、

腎気・腎精を補い、『腎』の働きを助ける『補腎薬(ほじんやく)』と呼ばれる漢方になります。

代表処方には、

 「参茸補血丸(さんじょうほけつがん)」

「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」

「双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)」

「二至丹(にしたん)」

などがあります。

補腎薬は、
卵の質を高めるための『補腎』

着床を助ける『補腎』

 さらには、漢方で、『腎は成長を司る』と考えますので、
妊娠を継続させる『補腎』(妊娠中の補腎)も重要です。

補腎薬も、 お体の状態、基礎体温の状態、ご年齢などで、

低温期・高温期など周期に応じて飲み分けて頂く事があります。

また、『男性の腎虚』は精子・精液の問題や性欲低下など男性不妊の根本的問題と言えるかもしれません。

そして、腎の力が弱くなる
腎虚(じんきょ)= 老化
と論じる専門家も多く、

腎の力を強くすることは、アンチエイジングとも言えるでしょう。

詳しくは、お気軽にご相談ください。

秋田の漢方相談がお役に立てれば幸いです。

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